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コラム 2週間前

プレミアリーグの未来が危ない。“ビッグ6”の崩壊と大接戦が意味する、イングランドフットボール界の深刻な問題とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

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 2024/25シーズンのプレミアリーグは過去にないほどの大激戦だ。その要因の多くを占めるのが、“ビッグ6“と呼ばれるクラブ以外の台頭で、リーグ全体の競争力は高まっている。本稿では、その理由と激戦になることで生まれる懸念点について考察する(文:安洋一郎)。

強いクラブは“ビッグ6”だけではない

プレミアリーグ ビッグ6

【写真:Getty Images】

 プレミアリーグの“ビッグ6“と呼ばれる6クラブが上位6位までを独占する時代は終わりを告げたのかもしれない。

 彼らは実力に加えてクラブの歴史やファンコミュニティの規模、国際的なブランド力などを総合的に見て“ビッグ6“と呼ばれるが、肝心なチームの強さという側面では、”トップ6”から揺らぎ始めている。

 今季の第24節終了時点での順位表を見ると、3位にノッティンガム・フォレスト、6位にニューカッスル・ユナイテッドが名を連ねている。5位のマンチェスター・シティと10位ブライトンの間にある勝ち点差は「7」と、多くのクラブが中位から上位にかけて近い勝ち点差でひしめき合っている。

 首位のリバプールと2位のアーセナルが来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏を獲得する可能性が極めて高い一方で、3位以下のクラブは残りのシーズンで大きな順位変動がありそうだ。2022/23シーズンのニューカッスル、2023/24シーズンのアストン・ヴィラに続いて、ビッグ6以外のクラブがトップ4フィニッシュする未来も十分にあり得る。

 実際の試合内容を見ても、2010年代前半に見られたビッグ6とそれ以外のクラブの間にあった戦力差は薄れている。

 なぜ、プレミアリーグはかつてないほどの大激戦となっているのだろうか。

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