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衝撃の5-1。アーセナルは苦手だったマンCをどう叩きのめしたのか。狙い定めていた2つの弱点【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

“トランジション“を意識したメンバー選考

 現在のプレミアリーグは、バスケットボールに近いレベルで攻守の切り替えの早さが求められており、そこで弱みをみせると一気に劣勢となる。

 実際に今季のシティは結果と内容の両面で大敗したボーンマスやトッテナム、リバプール、アストン・ヴィラ相手にトランジションの局面で明らかに下回っていた。

「CBの安定感の無さと」「トランジションでの脆さ」。この2つの弱点をアルテタ率いるアーセナルは上手く突いていた。実際にこの試合に向けてのメンバー選考は、現状起用できる選手の中から最もトランジションゲームに向いている11人を選んだ印象だ。

 特に重要だったのが、右ウイングにイーサン・ヌワネリではなく、ガブリエウ・マルティネッリを起用したこと。彼は押し込んだフェーズで違いを作ることを得意としていないが、トランジションが発生し、カウンターが試合結果を左右する展開では抜群の存在感をみせる。

 シティのトランジションでの脆さとマルティネッリを起用した意図の両面が出たのが68分のシーンだ。

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