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衝撃の5-1。アーセナルは苦手だったマンCをどう叩きのめしたのか。狙い定めていた2つの弱点【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

マンチェスター・シティの弱点を突いたアーセナル

 前提として、今シーズンのシティはペップ体制で最も不安定だ。その要因は、ロドリがシーズン絶望の怪我で不在の影響だけではないように感じる。

 特に安定感がないのが、怪我人が続出しているセンターバック陣。マヌエル・アカンジ以外の選手は離脱と復帰を繰り返しており、今節スタメンに抜擢されたジョン・ストーンズも先月22日に行われたパリ・サンジェルマン戦で復帰したばかりだ。今冬にアブドゥコディル・フサノフとヴィトール・レイスを加えたが、彼らはそれぞれ20歳と19歳とまだ若い。

 今節を含めてスイス代表DFは試合に出場し続けているが、パフォーマンスレベルはベストの状態からは程遠い。他の選手がいないことで、彼にその分の負担がのしかかっている。ストーンズも復帰したばかりで、コンディションが万全とは言えない状況にあった。

 シティのCBの安定感の無さと判断の悪さはキックオフ直後から露呈する。前節はフサノフのロストから失点を喫したが、今節はストーンズの綱渡りのような危険なパスを受けたアカンジがロスト。開始2分で前から圧力をかけたアーセナルがマルティン・ウーデゴールの得点で先制に成功した。

 このCB陣の安定感の無さをさらに助長させているのが、チームとしてのトランジションの脆さだ。

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