鳥海晃司の心にあった思い。「28、29歳くらいの一番体が動ける時に…」
千葉が結果を手繰り寄せ勝ち点を重ねるには、相手フォワードに負けない強さや高さ、速さを持つディフェンダーの力が必要になる。そのためにセンターバックとサイドバックを本職とする4選手を獲得した。なかでもキーパーソンの一人となるのが鳥海晃司だ。
鳥海は、千葉のアカデミー(U-15、U-18)で育ち、高校卒業時にはトップチームへの昇格は叶わなかったが明治大学を経て2018年に千葉に加入。3シーズンを過ごすなか、ディフェンスラインの要となるセンターバックとして存在感を示してきた。
彼の力を見逃さなかったセレッソ大阪からオファーを受けると新天地に行くことを決断。2021年にはリーグ戦4試合、2022年は19試合、2023年は30試合、2024年は30試合とコンスタントに出場機会を得るなどディフェンスラインに欠かせない存在となっていた。
C大阪での契約期間をあと1年残しながら、自分をサッカー選手として育ててもらったクラブへ帰ってきた。「28、29歳くらいの一番体が動ける時に、ジェフに帰ってプレーしたいということはずっと思っていました」と、古巣からのオファーに対して迷いはなかった。
サッカー選手として働き盛りの20代後半にカテゴリーを落としてまで、自分を育ててくれたクラブに帰還する。まだまだJ1で戦える力を持ちながら、カテゴリーを落としてまでチームのために戻る選択をする選手は滅多にいないだろう。