8位:鹿島アントラーズ
【写真:Getty Images】
総合的に見て、今冬の鹿島アントラーズの補強は良いものになったのではないだろうか。
昨季の主力だった名古新太郎や仲間隼斗の移籍が痛いのは間違いなく、染野唯月や林尚輝といった若手が充実の時間を過ごした東京ヴェルディに完全移籍してしまったのは寂しい。須貝英大や藤井智也も出場機会を求めたのであれば、移籍は致し方ない。
しかし、彼らが抜けた穴をしっかり埋めることはできた。昨季のFC東京で7得点4アシストを記録し、期限付き移籍から復帰した荒木遼太郎は、鬼木達新監督の作るチームのキーマンになるだろう。また、昨季21得点を挙げた新エース候補、レオ・セアラの実力を疑う者はいないだろう。
そして、昨季途中に怪我で離脱したチャヴリッチも完全移籍に切り替わり、開幕からプレーすることが可能となった。スピードに加えてゴールを奪うシュート技術に優れており、センターフォワードでもサイドでもプレーできる。
最も評価すべきは最終ラインの補強だろう。安西幸輝、植田直通、関川郁万がフル稼働した昨季を終え、濃野公人を含めた不動の4バックを脅かす存在が加わった。キム・テヒョンはセンターバックと左サイドバックの両方でプレーでき、ボールを扱う技術に長けている。両サイドバックでプレーできる小池龍太もローテーションを組むうえ、クオリティを落とさずに戦うことを可能にしてくれる存在だ。
計算できる実力者を加えるとともに、17歳の徳田誉や、いわきFCから復帰した下田栄祐など将来有望な若手も迎え入れた。鹿島にとっては今季への期待を感じさせる冬のマーケットと言えるだろう。