FW:大迫勇也(おおさこ・ゆうや)
生年月日:1990年5月18日
出身高校:鹿児島城西高等学校(鹿児島)
高校卒業後の加入先:鹿島アントラーズ
プロ1年目のリーグ戦成績(2009シーズン):22試合3得点1アシスト
“半端ない”のキャッチフレーズでお馴染みの大迫勇也は、プロ1年目から日本サッカー界に衝撃を与えた。
「超高校級」と呼ばれ、大きな期待を背負って“常勝軍団”鹿島アントラーズに加入した男は、ルーキーイヤーから傑出したプレーを披露。その後の明るい未来を確信させるようなシーズンを過ごしたのだった。
鹿児島城西高等学校時代、大迫の名はすでに全国区だった。第87回全国高等学校サッカー選手権大会では1大会最多得点記録を更新する10ゴールをマーク。また、得点だけに特化したフォワード(FW)ではなくチャンスメイカーとしても非凡な才能があり、同じ大会中に10アシストを記録。現在に至る万能ぶりを見せつけた。当時のJリーグ全18クラブのうち6クラブが争奪戦を繰り広げた結果、大迫の行き先は鹿島に決定した。
プロ初得点の瞬間は2009年3月18日に訪れた。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)・グループステージ第2節の上海申花(中国)戦で、大迫は公式戦初先発および初ゴールを記録。シーズン序盤から早くも”大物“ぶりを発揮する。
その3日前の同月15日には、第2節・アルビレックス新潟戦でJリーグデビューを果たしただけでなく、アシストもマーク。鹿島の先輩・柳沢敦を彷彿とさせる「得点を決められる・決めさせられる」存在として、高卒ルーキーであることを忘れさせるような完成度を示した。
2トップの一角で起用されることが多かった大迫は、相棒・マルキーニョスと危険なホットラインを形成。最終的にリーグ戦22試合に出場して3得点1アシストと充実した成績を残した。
その後、大迫はブンデスリーガで長きに渡ってプレー。日本代表ではエースとして君臨し、ワールドカップに2回出場した。34歳となった現在も、ヴィッセル神戸の絶対的な主力として色褪せないプレーを連発。“半端ないルーキーイヤー”の衝撃から約17年が経った今でも、大迫は日本サッカー界のトップをひた走っている。