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Jリーグ 2週間前

プロ1年目の衝撃! Jリーグ史上最強の高卒ルーキー10人。日本サッカー界を驚かせた元逸材たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FW:柳沢敦(やなぎさわ・あつし)

元サッカー日本代表FW柳沢敦
【写真:Getty Images】

生年月日:1977年5月27日
出身高校:富山第一高等学校(富山)
高校卒業後の加入先:鹿島アントラーズ
プロ1年目のリーグ戦成績(1996シーズン):8試合5得点0アシスト

 フォワード(FW)には様々な役割がある。得点を奪うことはもちろん、オフ・ザ・ボールの動き出しやスペースの創出など、チームの攻撃を機能させるためにやるべきことは多岐に渡る。柳沢敦は非常に高い総合力を備えた万能型のFWであり、その非凡な才能はルーキーイヤーから傑出していた。

 富山第一高等学校時代から、柳沢は「超高校級」としてJリーグ各クラブのスカウトから注目されていた。卒業時には、当時のJリーグ全16クラブのうち13クラブが争奪戦を展開。柳沢は最終的に鹿島アントラーズ加入を決意した。

 迎えた1996シーズン、鳴り物入りでJリーグに飛び込んだ柳沢はプロの世界の厳しさを知ることになる。開幕スタメンを逃したばかりか、第15節までリーグ戦出場はゼロ。だが、腐らず日々のトレーニングを全力でこなす18歳の若武者にサッカーの女神が微笑むまで、それほど時間はかからなかった。

 1996年8月28日に行われた第16節のジェフユナイテッド市原(現:ジェフユナイテッド千葉)戦でJ1デビューを飾ると、同月31日の第17節・ガンバ大阪戦では待望のリーグ初得点をマーク。ここから柳沢のエンジンが一気にかかり、9月7日の第18節・セレッソ大阪戦ではプロ入り後初の1試合2ゴールを記録した。

 さらにその後の横浜フリューゲルス戦と清水エスパルス戦でも1ゴールずつをあげた柳沢は、リーグ戦4試合連続ゴールを達成。最終的にプロ1年目のシーズンは8試合の出場で5得点を決め、“常勝軍団”鹿島を代表するFWになる予感を色濃く漂わせた。

 Jリーグ以外にセリエAでもプレーの機会を得た柳沢は、2014シーズン限りで現役を引退。今シーズンからは、古巣・鹿島のトップチームコーチを務めている。

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