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昨年5月に高岡伶颯(日章学園)のサウサンプトン加入内定が発表された。高岡のようにJリーグを経由せずに海外挑戦を決断する選手は多くなく、一般的に海外移籍は言語や文化、環境面で苦戦する可能性が高い。そのリスクは承知の上で、さらなる成長を目指し欧州サッカーの舞台へ。今回は若き頃から輝きを放ち、高校卒業後に海外のクラブへ羽ばたいた逸材を紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は2025年1月10日時点。
FW:伊藤達哉(いとう・たつや)
【写真:Getty Images】
生年月日:1997年6月26日
加入先:柏レイソルU-18→ハンブルガーSV
伊藤達哉は柏レイソル下部組織への在籍経験をもちながら、Jリーグを経由せずに海外でプロキャリアを歩んでいるという珍しいプレーヤーだ。
伊藤は、2015年にハンブルガーSV(ドイツ)に加入した。当初は同クラブのU-19チームやセカンドチームでプレーしていた同選手だが、2017年にトップチームデビュー。18/19シーズンまで在籍し、公式戦37試合に出場した。
卓越したドリブル技術と快足は高く評価され、2018年には日本代表に招集された。その後、2019年にシント=トロイデン(ベルギー)へ、2022年にFCマクデブルク(ドイツ)へ期限付き移籍している。
若い頃から将来を嘱望されてきた伊藤だが、ここ最近は苦しいシーズンを過ごしている。2023年にマクデブルクへ完全移籍してからは、途中起用がメインだ。昨季はリーグ戦31試合に出場し2ゴール3アシストの成績を残したが、その総プレータイムは854分。今季は未だ先発起用が無い。
先発待遇を求めたのか、今年8月には、ドイツ紙『ビルト』が伊藤が今夏の移籍希望をクラブに通達したことを伝えた。プロサッカー選手の一員となってからずっと欧州で戦ってきたが、そうした状況を受け、Jリーグ復帰の可能性も噂されるようになった。
そして10日、伊藤の川崎フロンターレ移籍が発表された。27歳にして初のJリーグ参加。ここから新たな道のりが始まる。
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