“最年長“遠藤航に与えられた役割
前提として、リバプールは完全なサブメンバーで挑んでおり、普段の試合とは勝手が違った。アンドリュー・ロバートソンをCB起用するなど、練習でもあまり行っていないと予想される形でのビルドアップが難しいのは当然の話だろう。
前提として、リバプールは完全なサブメンバーで挑んでおり、普段の試合とは勝手が違った。アンドリュー・ロバートソンをCB起用するなど、練習でもあまり行っていないと予想される形でのビルドアップが難しいのは当然の話だろう。
各選手のタッチ数が増えるなど迷いが多く、前線からのプレスも連動していない場面が散見された。
一方のホームPSVは決勝トーナメントに向けたプレーオフ進出がかかっており、すでにラウンド16への突破が決まり消化試合となっているリバプールとは試合の“位置付け”が大きく違った。
その中で[4-3-3]のワンアンカーで起用された遠藤は、試合を通して自らの長所と課題の両面をみせている。
良かったのは、あらゆるポジションをカバーしたこと。先発ではアンカーでの起用だったが、64分にロバ―トソンが下がってからはCBでプレー。18歳のアマラ・ナロが83分にピッチに立ってからは再び中盤に戻り、同選手が87分に退場となってからはCBに再コンバートとなった。
主力選手が遠征メンバーから外れている中で、あらゆる役割を淡々とこなすことができるのは彼ぐらいだろう。10代の選手も多かったこの試合ではリーダーシップを発揮しており、インサイドハーフで起用されたジェームズ・マコーネルやハーヴェイ・エリオットらにもプレスの指示を積極的に出していた。
試合を総合的に見れば遠藤に与えられた役割はしっかりと果たしたと言って良い。一方で主力選手が揃った際にスタメン出場ができない理由もこの試合で明らかとなった。