三笘薫の特筆すべき点は熱狂にある。ウッド、ハーランド、イサク、サラーに次ぐ数字とは…
「彼にはすべてが備わっている。速さがあり、1対1に強く、ゴールを決める力があり、狭いスペースでも素早く解決策を見つけられる」
そして、まさにこの「チームにとっての不可欠さ」こそが、三笘が真に卓越している点なのだ。
これまで多くの日本人選手がそれぞれのクラブにとって重要な貢献を果たし、チームの主力として活躍してきた。三笘はブライトンの中心選手である。ヒュルツェラー監督の下では間違いなくスタメンから外せない存在であり、クラブの成功を大きく左右する選手である。
数字的にも、彼はコンスタントに結果を残している。今シーズンはすでに5ゴール3アシスト、昨シーズンは負傷に苦しみながらも3ゴール4アシスト、デビューシーズンには7ゴール5アシストを記録した。さらに、2024/25シーズンの試合で三笘が決めた決勝ゴールは4つに達しており、これはクリス・ウッド、アレクサンダー・イサク、アーリング・ハーランド、モハメド・サラーに次ぐ数字である。
ただし、三笘の特筆すべき点は、こうした冷静なゴール数以上に、ボールを持ったときに生み出す熱狂にある。彼がボールを受けると、スタジアムにいるファンも、テレビで観戦している世界中のファンも、一瞬にして期待感が彼を包む。その滑らかなファーストタッチとともにスピードを上げ、ゴールへ向かう姿に、多くの人が何か特別なことが起こることを確信するのだ。
この現象は、彼が5年前に川崎フロンターレで台頭して以来、一貫して続いている。それどころか、2017年の天皇杯で筑波大学の選手としてベガルタ仙台相手に決めた圧巻のゴールと、試合終了間際の決勝ゴールの時点ですでにその片鱗を見せていた。彼はステージが上がるたびに、常にその場で最も輝く選手になってきた。
27歳となった三笘は、まさにキャリアのピークを迎えようとしている。この先も同じレベルのパフォーマンスを維持し続ければ、彼は「日本サッカー史上最高の選手の一人」、いや「史上最高の選手」と評される日が来るのも、そう遠くはないだろう。
(文:ショーン・キャロル)
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