三笘薫 最新ニュース
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン在籍3年目を迎え、プレミアリーグ屈指のドリブラーへと成長した三笘薫。中田英寿、香川真司、岡崎慎司、南野拓実らそうそうたる顔ぶれがプレーしてきたこの舞台で、彼らを凌ぐインパクトを残し続ける三笘は、現地でどう評価されているのだろうか。(文:ショーン・キャロル)
著者プロフィール:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』『英国人から見た日本サッカー “摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』の筆者。「Jリーグ Monthly」のレギュラー出演。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーやNHK、J SportsなどのJリーグ番組出演も。
世界最高峰のリーグで三笘薫が成し遂げていること
Jリーグの選手がヨーロッパへ移籍することは、今や普通とは言えないまでも、確実に一般的で達成可能な目標となっている。才能ある若手選手が国内で活躍すれば、欧州移籍を視野に入れるのが当然の流れとなりつつあるのだ。
国内での成功したシーズンが1シーズン、あるいは数カ月の好調なパフォーマンスでも、海外のスカウトを惹きつけるには十分な材料となる。そして、多くの日本人選手がその機会を掴み、活躍を続けることで、世界のトップリーグで実績を積み上げる選手層がますます厚くなっている。
しかし、三笘薫がブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンで成し遂げたこと、そして今も成し遂げていることは、これまでに類を見ないものかもしれない。
三笘は最近、岡崎慎司が持っていたイングランド・プレミアリーグにおける日本人選手の最多ゴール記録を更新した。彼は、ブライトンがイプスウィッチ・タウンに2-0で勝利し、続いてマンチェスター・ユナイテッドを3-1で下した試合で連続ゴールを決め、その通算得点を74試合で15ゴールへと伸ばした。
この記録だけでも十分に印象的だが、さらに注目すべきは、三笘が岡崎とは異なりストライカーではないという点である。さらに、『アルビオン・アナリティクス』のリアム・サームによると、岡崎がレスター・シティで14ゴールを記録した時よりも、三笘は40試合も少ないペースでこの記録を達成しているのだ。
また、ゴール数だけでなく、2022年8月にデビューして以来、三笘は12アシストも記録しており、プレミアリーグでの試合平均では約3試合に1回はゴールかアシストに関与している計算になる。
どの1部リーグであってもこの数字は優れたものだが、三笘が世界最高峰のリーグで、トップクラスのディフェンダーたちと対戦しながら、そして決して伝統的な強豪とは言えないクラブでこの結果を残していることを考えれば、その価値は計り知れない。