「4人の中で僕が一番強く思っている」
大分戦ではコンビを組んだマテウスや最前線に陣取ったアンデルソン・ロペスとの距離感が遠く、なかなかボールを受けられなかった遠野だが、続く26日のロアッソ熊本戦では、右ウイングバック(WB)の井上健太のクロスに反応。マリノスでの初ゴールを挙げることに成功した。
「自分が生きるためには、もう1人のシャドウ、てっぺんの選手(FW)との距離感を縮めながらプレーしないといけない。ヤンやエウベルと組む場合は特にそうですね。純君が入る場合はボールを出せるので、自分がいい動き出しを見せるとか、引き出しを多く持ってやれればいいと思います。
点を取ることに関しては、4人の中で僕が一番強く思っているんじゃないかと考えていますし、どんどんゴールに向かってよさを出したい。それを意識していきます」と宮崎での練習時に語気を強めていた遠野。熊本戦の1ゴールで幸先のいい一歩を踏み出したと言えるのではないだろうか。
ここからは実戦経験を積み重ね、2月12日にはACLE(上海申花戦)が再開される。そして3日後の15日のJ1開幕節・アルビレックス新潟戦に照準を合わせていくことになる。
「僕はマリノスに優勝しに来た。なおかつ、自分が活躍しに来たので、強い意志を持ってやっていきたいと思っています。川崎F時代は途中出場が多かったので、ここではちゃんとコンスタントにスタメンを狙いたい。そのためにも、練習をつねに120%で取り組んで、自分のよさを出し続けること。それが大事ですね」と遠野は野心を強く押し出した。
これまでの彼は大人しいイメージだったが、内に秘めた闘争心を言葉にしたのは、やはり「マリノスで必ず成功するんだ」という強い決意の表れに違いない。
3月には26歳になるが、今はフットボーラー・遠野大弥にとって一番いい時期。2025年は周囲を驚かすほどのジャンプアップを叶え、7月のE-1選手権に挑む日本代表入りも虎視眈々と狙ってほしい。大きなポテンシャルを秘めたアタッカーのブレイクが待たれるところだ。
(取材・文:元川悦子)
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