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これぞアーセナル本来の強さ。なぜ10人の状態で勝つことができたのか。ウルブズ攻略の秘訣【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 竹内快 photo by Getty Images

相手を苦しめた果敢なプレッシング


【写真:Getty Images】

 アーセナルは果敢なプレッシングでウルヴズのビルドアップを阻害することを試みる。

 右CBマット・ドハーティにボールが渡ると、トロサールは猛然とプレス。自身の背後にいるMFアンドレを警戒しながらドハーティの自由を制限した。

 タイミングを同じくしてライスが中央CBサンティアゴ・ブエノとMFジョアン・ゴメスを監視する。トロサールとライスのチェックが行き届かない選手を、カイ・ハヴァーツが懸命に追いかけた。

 これにより、ウルヴズ側のビルドアップの出口は右ウイングバックのネルソン・セメドのみに制限されることに。ドハーティは何度かセメドを狙って苦し紛れのパスを出したが、トロサールのプレスを掻い潜るために滞空時間の長いフライパスを選択せざるを得なかった。ポルトガル代表DFにはカラフィオーリがマークについていたため、ウルヴズはボールポゼッションを失うことになる。

 トロサールとライスはそれぞれ2人分のパフォーマンスを見せていた。縦横無尽にピッチ上を走る2選手によってアーセナルの[5-3-1]には数的不利なエリアが生まれず、うまく機能していた印象だ。結果、ウルヴズは最後まで数的有利を活かすことができなかった。

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