金明輝との接点はないように見えたが…
神奈川県藤沢市で生まれた見木は湘南ベルマーレのジュニア、横浜FCの鶴見ジュニアユース、横河武蔵野FCユースでプレーし、関東学院大をへて2020シーズンにJ2のジェフユナイテッド千葉に加入。その間、鳥栖が戦った舞台はJ1だったが、実は2021シーズンに接点が生まれている。
北海道コンサドーレ札幌から千葉に期限付き移籍した、同じ1998年生まれのFW岩崎悠人が在籍半年で鳥栖へレンタルで加入。金監督のもとでプレーする盟友の姿を、自然と追っていたと見木が振り返る。
「岩崎悠人がそのまま出ていたのもあって、めちゃくちゃというわけではないですけど、鳥栖の試合はよく見ていました。そのときにいいサッカーをしていて、非常に魅力的だと感じていました」
2021シーズンの鳥栖は最終的に7位に躍進した。しかし、同年の年末に金氏は突如として辞任。直後にJリーグの調査で、鳥栖U-18監督時代を含めた数々のパワハラ行為が報告された。
日本サッカー協会から指導者ライセンスの降級と資格停止処分を科された金氏は、各種研修や社会奉仕活動に参加。2023シーズンからはJ2を戦っていたFC町田ゼルビアのヘッドコーチに就任し、青森山田高から転身した黒田剛監督を、主に戦術面でサポートしながら同シーズンのJ2制覇に貢献した。
そして、町田がクラブ史上初のJ1昇格を果たした昨シーズン。千葉からヴェルディへ移籍した見木は、再び金氏と間接的な接点をもった。最終的に3位に食い込んだ町田にホームで0-1、アウェイでは0-5とシーズンダブルを喫した経験が、金氏に対して抱いていた好印象をさらに膨らませた。
福岡との交渉の席では柳田強化部長を介して、正式に就任する前の金氏の考えが伝えられた。同部長は新体制発表会でファン・サポーターに対して、見木を獲得した理由を次のように伝えている。