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暦が1月となり、冬の移籍市場が開幕した。この時期は各クラブが勝負の後半戦に向けて課題克服や戦力を整えるために補強に動いている。今回は、過去にリバプールが冬に獲得した選手で、失敗に終わった例を紹介する。(成績は『transfermarkt』を参照)
FW:アンディ・キャロル(元イングランド代表)
生年月日:1989年1月6日
移籍金:4100万ユーロ(約65.6億円)
通算成績:58試合11ゴール6アシスト
2011年の冬、FWアンディ・キャロルはリバプールのユニフォームに袖を通した。
キャロルの加入はサポーターに大きな期待を抱かせた。その理由は、同選手が新進気鋭の国産ストライカーだったからだけではない。
当時のリバプールはFWフェルナンド・トーレスのチェルシー移籍が決定しエースが不在の状況となっていた。そのため、クラブはニューカッスルで活躍していたキャロル獲得に向けて動き出した。
結果、リバプールは当時のイングランド人史上最高額となる移籍金4100万ユーロ(約65.6億円)を投じて、トーレスの後継者候補を獲得。大枚をはたいて手に入れた選手ということで、キャロルに対するサポーターの期待は否が応でも高まっていた。
しかし、その期待を打ち砕くようにキャロルは移籍直後から負傷離脱を繰り返す。怪我の影響でコンディションに問題があったのか、金額に見合わないパフォーマンスに終始しサポーターを失望させてしまう。
2010/11シーズンは、ニューカッスル在籍中にリーグ戦19試合に出場し11ゴール8アシストと凄まじい得点力を見せていたが、リバプールに移籍して迎えたリーグ後半戦はほとんど出場できず。わずか7試合の出場で2ゴールを奪うにとどまり、続く2011/12シーズンもリーグ戦35試合4ゴール3アシストと不振に陥った。
それに加えて、同じく2011年冬に加入したルイス・スアレスが抜群の得点力を発揮したことで、キャロルの印象は悪化。イングランド人FWは徐々にその存在感を失っていった。
監督交代を経てブレンダン・ロジャース体制に入ると、キャロルは構想外となり、2012年夏にウェストハムに期限付き移籍。その翌年、獲得時の半額以下となる1750万ユーロ(約28億円)で完全移籍が決まり、わずか1年半ほどでアンフィールドを去る形となった。
当時としては破格レベルとなったリバプールの投資は、失敗に終わったと言って良いだろう。