フットボールチャンネル

コラム 4日前

「この移籍は必要だった」ナポリはなぜクヴァラツヘリアの移籍を容認したのか? その背景にはある意外な選手の存在も【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

夢は成就するだろうか

 クヴァラツヘリアが欠場した第20節、ヴェローナ戦で、ネレスはフル出場。『ガッゼッタ・デッロ・スポルト』の採点では、この試合最高の7.5の評価を得た。翌節のアタランタ戦では、アシストをマークするなど3-2の勝利に少なからず貢献。大エースを失っても、前半戦で0-3と完敗を喫していた強敵に、しかも敵地で3-2と競り勝つことに成功している。

 試合後、コンテは、クヴァラツヘリアの代役となる若い選手の獲得については、「クラブに決断を委ねる」としながらも、「もし上手く行かなければ、今いる選手のままで構わない」と言ってのけた。

 この発言は、コンテ自身がネレスをクヴァラツヘリアの後釜として起用できると確信を得た証だ。とはいえ、クラブは、第21節を終えて暫定ながら首位に立つチームのためにも、補強を行わないわけにはいかないはずだ。

 マンチェスター・ユナイテッドでプレーするアルゼンチン代表の20歳、アレハンドロ・ガルナチョの名が浮上していたが、6500万ユーロ(約104億円)の移籍金がネックとなり、あえなく断念。そして、カリム・アデイェミの獲得を目指し、ボルシア・ドルトムントと交渉を開始したと現地メディアは報じている。

 ただ、23歳のドイツ人ウインガーもレッドブル・ザルツブルクから移籍した際には、3000万ユーロ(約48億円)もの移籍金が支払われ、2年の契約を残すことから、相当な額の移籍金が必要になると予想される。

 ナポリと袂を分かったクヴァラツヘリアは、2度目のスクデット獲得ではなく、欧州制覇の夢を選んだ。再びイタリアを制することとなれば、ナポリの地で、マラドーナと並び、神の領域に達することもできたのだが、クヴァラにとってそれは魅力ではなかったようだ。果たして、PSGにとっても悲願である欧州制覇の野望を、“クヴァラ”は華の都パリで成就することができるのだろうか。

(文:佐藤徳和)

【関連記事】
セリエA時代の中田英寿も被害に…。欧州日本人選手を干した歴代監督6人
98年、中田英寿。激動の時代、ナカタはなぜ至高の活躍を見せ急速に引退へと向かったのか【セリエA日本人選手の記憶】
美しすぎて胸キュン!? 美女サッカー選手。まるでモデルな女子選手たち
【了】
1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!