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9年ぶりにJ2を戦う北海道コンサドーレ札幌。長期政権を築いていたミハイロ・ペトロヴィッチも退任し、新たな船出をきっている。そんな札幌の新監督・岩政大樹は、早速チームに自らのコンセプトを落とし込んでいるが、戦術的なキーポイントに挙げた「勝手に選手が絵を見つける」サッカーとは? 昨季との違いに迫る。(取材・文:河治良幸)
基本コンセプトは「勝手に選手が絵を見つける」
北海道コンサドーレ札幌は9年ぶりとなるJ2の戦いに向けて、岩政大樹新監督のもとで新たなチーム作りを進めている。札幌に攻撃的なマインドを植え付けた“ミシャ”ことミハイロ・ペトロヴィッチ前監督の大枠は引き継ぎながらも「中身はかなり違う」と新指揮官は主張する。
実際、守備がゾーンベースになったこともあるが、ここでフォーカスしたいのは攻撃面の仕組みが大きく変わったこと、そして攻撃と守備が一体となった、支配的なスタイルを構築しようとしていることだ。
「戦術的なキーポイントを伝えると、勝手に選手が絵を見つけるようになっている」というのが岩政監督の基本的なコンセプトだ。ゲームの現象だけ拾っていけば、ボールの動きや相手のディフェンスとの関係性の中で、札幌側のポジションチェンジが流れの中で多く生じる訳だが、大事なのはどういう基準で選手が判断しているのかということ。
前体制では良くも悪くも、対戦相手の守り方に関係なく、この選手がここに動いたら、この選手が追い越していくといったイメージ共有があった。しかし、岩政監督は決めうち的なパターンではない。