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Jリーグ 9時間前

サッカークラブと地域をつなぐプロ人材。「困った時は横浜F・マリノスを頼ろう」そんな存在になるための“きっかけ作り”とは

シリーズ:コラム text by 舞野隼大 photo by 編集部

読書推進も業務の一環。サッカー×◯◯でF・マリノスを広めたい

──異動されてからは、どんなことをされていますか?

「最初の頃は自分自身の引き出し(アイデア)も少なかったので、主にホームタウン(横浜市・横須賀市・大和市の行政や商店街等)で行われるイベントにF・マリノスとして参加して、イベントを盛り上げるという活動が多かったですね。例えば行政から『サッカー教室を開催して欲しい』という依頼をいただいた時には、こちらでコーチ陣の調整をして実施したり、ホームタウンの方々が行うお祭りにクラブのキャラクターやチアメンバー(トリコロールマーメイズ)を出演させたり、イベント会場でF・マリノスのブースや遊具を出したりなどですね」

──そのほかに新しいアイデアを出して、違う手でクラブの認知を拡大するということもあるのでしょうか?

「そうですね。クラブ外の方と話す時は、まず先方の希望を聞いた上でこちらからもいろいろな提案をするようにしていますし、今はむしろそこに力を入れていますね。地域の社会課題をサッカー(スポーツ)やF・マリノスと絡めながら改善させていくような取り組みも考えています。ちなみに今日(取材日)の午前中は横浜市の泉区役所に行って『読書推進に関して、F・マリノスが一緒に連携して取り組めることはありませんか?』という話をさせてもらいました」

──読書推進は、F・マリノスやサッカーとどう関連してくるのでしょうか?

「きっかけ作りですね。過去に実施した例で言いますと、選手の写真を用いて『この本がおすすめです!』と勧めたり、選手の直筆メッセージを書いたものを配布したり、展示したりしました。そうすることでサッカーやスポーツが好きな子たちが、自分も本を読んでみようかなと、少し本に興味を持つきっかけになるのではないかなと思っています。また、『読書はすごく好きだけど、スポーツはあんまり』という子たちには、この取り組みを通じて、F・マリノスのことを知るきっかけ、サッカー(スポーツ)に興味を持つきっかけにもなってくれたらなと思っています。

 あとは、横浜市立杉田小学校の個別支援学級(5,6年生)と連携して、靴下を作る際に必ず出る“はぎれ輪っか”と呼ばれる廃材を使って作る『エコたわし』を通じてSDGsの輪を広げていく取り組みも行っています。F・マリノスのホームゲーム時に日産スタジアムにエコたわし作り体験ブースを出店して、来場された多くの方に体験してもらったり、クラブのサステナブルオフィシャルスポンサーであるツクイさん(株式会社ツクイ)にも連携してもらい、ツクイさんのデイサービス施設を利用されている方々と杉田小の児童が、一緒に楽しくエコたわしを作る『エコたわし交流会』という取り組みも行いました」

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