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「誰がやるんだ!?」横浜F・マリノスベンチから飛んだ指示。初の対外試合で大苦戦「チームのやり方と個人の戦術がある」

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ベンチから飛ぶ明確な指示「誰がやるんだ!?」

 昨年まで一緒にプレーした選手だけで固めればこれまでの関係性の蓄積で修正できたかもしれない。ただ、新戦力をそこに加えたことでそれはできなくなる。ここまでの12日間で落とし込んできた材料の中で何ができるかが試されていた。

 
 試合は1本目より2本目、2本目より3本目と、少しずつではあるが内容に改善が見られた。合間に出されるホーランド監督やパトリック・キスノーボヘッドコーチからの指示も明確。「裏抜け誰がやるんだ!?」「サイドがポケットに入るように」という声が飛ぶと、そこに2本目の途中から出場していた井上健太が積極的に走り込み、チャンスを作り出していた。指揮官も「3本目のところは危険な部分を出せた場面が多かったなと思います」と手応えを感じていた。

 多くの主力や経験のある選手が抜け、新監督の下で新たなスタートを切ったマリノスにとって、苦戦はある程度想定できたものだろう。「いきなりできるものではない。徐々にやっていけたら」とホーランド監督は話す。ホーランド監督が植え付けたいスタイルはもしかすると開幕には間に合わないかもしれない。ただ、このチャレンジがうまくいくのか、注意深く時間をかけて見守っていく必要がある。

(取材・文:加藤健一【宮崎】)

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