遠藤航を早い時間帯に投入した意図
彼がリール戦でピッチに立ったのは、89分と90+3分から出場していたこれまでのCLの試合とは異なり、1-1の同点で迎えた63分のことだった。
フラーフェンベルフとカーティス・ジョーンズがプレータイム管理の一環で前半のみでベンチに下がると、後半からは彼らに代わってマック・アリスターとエリオットが起用された。
前者はそのままフラーフェンベルフと入れ替わる形で右のボランチに入り、後者がトップ下のポジションに入ったことで、前半に同位置で起用されていたソボスライは一列下がってのプレーとなった。
結論から言うと、この3枚のバランスが悪かった。この3人が中盤のトライアングルを形成したのはこれがスロット体制では最初のことで、特にソボスライの3列目起用がハマっていなかった。
彼は2列目からのプレスバックなど、自慢の走力を活かせる場面での守備貢献度は高いが、62分の失点シーンでも露呈したように、危険なスペースを事前に察知して埋める能力はあまり高くない。
失点シーンでソボスライは、リールに自陣深くをえぐられてからのマイナスのクロスに対してボールウォッチャーとなっており、シュートを放ったハコン・アルナル・ハラルドソンのポジションを事前に確認していなかった。
彼は普段の試合でこの役割を担っていないため、苦戦するのは仕方ない部分もあるだろう。この場面を見たスロット監督はすぐに遠藤を呼んで指示を出し、プレー再開のキックオフ前にハンガリー代表MFとの交代でピッチに投入した。