9位:阿部勇樹(あべ・ゆうき)
生年月日:1981年9月6日
移籍先:ジェフユナイテッド千葉→浦和レッズ
移籍日:2007年1月31日
移籍金:270万ユーロ(約4.3億円)
阿部勇樹は、ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)の下部組織で育ち、1998年に16歳の若さでJ1デビューを果たした。2000年に正式にトップチームに昇格し、すぐにチームの中心に成長する。
21歳のときにイビチャ・オシム監督のもと、キャプテンに任命されると、2005年と2006年にはナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)優勝に貢献した。
そして、2007年1月に浦和レッズ加入が決定。このランキングで唯一、Jリーグクラブ間の移籍であり、阿部が当時のJリーグでいかに突出した選手だったかがうかがえる。
阿部は浦和で、正確な右足のフィードを武器に攻撃を組み立てる一方で、守備面でも抜群のセンスを発揮。すぐにレギュラーに定着した。千葉時代に2シーズン連続でリーグ戦2桁得点を記録するなど、攻撃的な活躍を見せていたが、浦和ではセンターバックやボランチとして守備に重きを置く役割にシフト。それでもなお、攻守両面で重要な存在であり続けた。
その後、2010年に浦和を離れてイングランドのレスター・シティに加入。2010/11シーズンはリーグ戦36試合に出場する活躍を見せたが、2012年1月に浦和へ復帰。2021年の現役引退まで活躍を続け、クラブ史に名を刻んだ。
現役引退後は浦和のユースチームで指導者としてのキャリアを始め、2025シーズンからは同チームの監督に就任することが決まっている。
移籍金270万ユーロ(約4.3億円)という日本国内の移籍としては異例の金額だったが、浦和にとってはその価値を十分に実感させる取引だった。