1位:中島翔哉(なかじま・しょうや)
生年月日:1994年8月23日
移籍先:ポルティモネンセ(ポルトガル)→アル・ドゥハイル(カタール)
移籍日:2019年2月3日
移籍金:3500万ユーロ(約56億円)
元サッカー日本代表の中島翔哉は、2019年冬の移籍市場でポルトガルのポルティモネンセからカタールのアル・ドゥハイルに加入した。そのときの移籍金が3500万ユーロ(約56億円)で、これは冬のマーケット限定ではなく、日本人サッカー選手として史上最高額の移籍金だ。
中島は2017年夏にFC東京からポルティモネンセに加入。ヨーロッパ1年目からポルトガル1部リーグで29試合に出場し、10得点11アシストの大活躍を見せた。
鋭いドリブルとクリエイティブなプレーでリーグ屈指の攻撃的選手として注目を集め、翌2018/19シーズンもコンスタントに活躍。市場価値は移籍当初の80万ユーロ(約1.3億円)から1年半で1800万ユーロ(約28.8億円)に急上昇した。
その結果、アル・ドゥハイルが破格の3500万ユーロで中島を獲得。ポルティモネンセで示した才能が、世界的に評価されていたことを物語る金額だった。
しかし、この移籍は中島にとって転機となったものの、大きな成功とは言えなかった。アル・ドゥハイルではすぐにレギュラーとしてプレーしたが、リーグ戦7試合で1得点と結果を残せず、半年後の2019年夏にはポルトガルの強豪ポルトに移籍。その際の移籍金は1200万ユーロ(約19.2億円)にまで下がっていた。
ポルトのあとは、アル・アインや古巣のポルティモネンセ、トルコのアンタルヤスポルでプレーしたものの、かつての輝きを取り戻せなかった。
中島は2023年夏に浦和レッズに加入して日本復帰。2024シーズンのJ1では22試合に出場して1得点4アシストという結果で、かつてのような絶対的な存在感には至らなかった。30歳となった現在の市場価値は85万ユーロ(約1.4億円)だ。
ピーク時から大幅に下がっているものの、中島は依然としてその才能を随所で見せる。ポルティモネンセ時代には日本代表の中心選手として、攻撃をけん引する活躍を見せた。3500万ユーロという移籍金が象徴するように、世界が認めた才能を持ちながらも、カタール移籍は中島の運命を大きく変えたと言えるだろう。
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