MF:河野広貴(かわの・ひろき)
生年月日:1990年3月30日(34歳)
移籍:東京ヴェルディ→FC東京(2015年)、東京V復帰(2019年)
河野広貴は、ライバル関係にあるFC東京と東京ヴェルディの両方でプレーした数少ない選手である。
河野は東京V(当時はヴェルディ川崎)の下部組織出身。2008年に同クラブのトップチームに正式昇格を果たし、2008シーズンはJ1の舞台でリーグ戦17試合に出場した。
残念ながらチームはJ2に降格してしまったが、河野の成長は止まらない。それどころか、その卓越した足元の技術には磨きがかかった。2009シーズンから定位置を確保し、2011シーズンまで3季連続で公式戦30試合以上に出場している。
そんな河野は、2015年に驚きの決断を下す。それは同じ東京を本拠地とするライバルクラブ、FC東京への完全移籍である。
彼には幼い頃から緑の血が流れており、両クラブの関係も知っていたはず。それでもなお、移籍に踏み切った背景には相当な決意があったことがうかがえる。
「禁断の移籍」を行った選手として両クラブのファン・サポーターの間で話題になった河野だが、これで終わりではなかった。2017年にサガン鳥栖に移籍した同選手は、2019年に東京Vに期限付き移籍。翌年には完全移籍という形で復帰し、愛したクラブのために再び戦っている。