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今季のミランは不安定な戦いが続いており、シーズン途中の監督解任も行った。そんなチームにおいて、常にポジティブな影響を与えているのがMFタイアニ・ラインデルスだ。今やミランの心臓、完全無欠のMFと言っても過言ではない男を作り上げたのは、自身も元プロサッカー選手だった父の言葉にあるのかもしれない。(文:佐藤徳和)
不安定な戦いが続く今季のミラン
今季のミランほど、予測不可能な戦いを見せるチームはない。
昨年9月22日、開幕から4試合を終えて1勝2分1敗とスタートダッシュに失敗していた中で臨んだ第5節、昨季の王者インテルとのミラノ・ダービーは、大方の予想に反して2-1と競り勝った。さらに11月5日、敵地で行われたレアル・マドリードとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の一戦も3-1とまさかの勝利。昨季の欧州覇者から白星を手繰り寄せることに成功した。
そして、1月3日のスーペル・コッパ準決勝では、ユヴェントスに2-1と逆転勝利を収めると、6日のインテルとの決勝でも2点差をひっくり返す大逆転勝利を演じて見せ、2016年以来、通算8度目のトロフィーを手中に収めた。
この大会、有名ブックメーカーの『Bwin』と『Sisal』は、いずれもミランに4チームの中で最も低いオッズをつけていた。それもそのはず、ミランは、12月29日のローマ戦を1-1と引き分け、低空飛行のリーグ8位で2024年を終戦。そして、その直後、クラブは、パウロ・フォンセカを即時解任し、その同胞のポルトガル人、セルジオ・コンセイソンを招聘していた。
成績不振による指揮官交代劇があった直後のチームにつけるオッズとしては妥当なものだ。『Bwin』は、インテルの2.15に対し、ミランには4.5。『Sisal』は、インテルの2.25に対してミランには5の倍率だった。掛け率から見ても、下馬評を覆しての優勝だったことが伺える、まさに望外のタイトル獲得だった。
そんな不安定な戦いぶりを露呈する中、終始安定したプレーを披露しているのが、2年目のオランダ代表MFタイアニ・ラインデルスだ。