フットボールチャンネル

Jリーグ 2日前

「何を残せるか」キャリアの終わりも覚悟した小池龍太の自問自答。「自分が鹿島アントラーズに呼ばれた理由は…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by 藤江直人

水道料金を節約しようと…。必死に生計を立てた

「2チームの練習に参加しましたけど、オファーはなかったですね。自分としてはもうちょっと多くのクラブの練習に参加したかったんですけど、チャンスを得られなかったのも実力だと思っています」

 サッカースクールのコーチとしてアルバイトを重ね、15万円ほどの月収のなかで必死に生計を立てた。水道料金を節約しようと、山口のクラブパートナーが経営する銭湯で入浴。外食ではなく自炊を中心とした日々で料理の腕前も上達したなかで、山口は翌2015シーズンにJ3への参入を果たした。

 背番号が「18」から「4」に変わった小池は、不動の右サイドバックとしてタッチライン際で躍動。チームは最終節までもつれ込んだFC町田ゼルビアとのデッドヒートを制し、J3優勝とJ2昇格を決めた。翌2016シーズンはリーグ戦の全42試合に出場し、プレータイムもチーム最多の3743分を数えた。

 存在感をますます際立たせた小池のもとへ、同シーズンのオフに柏レイソルからオファーが届いた。J2昇格とともに山口と念願のプロ契約を結び、2016年7月には結婚して守るべき家族もできていた小池は、山口へ感謝の思いを抱きながらJ1への挑戦を即決する。当時はこんな言葉を残している。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!