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Jリーグ 2日前

「尖らせたい」ベガルタ仙台は“新たな武器”を手にした。3つの補強ポイント。J1昇格へ森山佳郎監督が求めたのは…【コラム】

シリーズ:コラム text by 小林健志 photo by Getty Images

さらに進む若返り。森山佳郎監督が求める「上積み」


【写真:小林健志】

 そして、明らかなのは若返りを図っていることだ。引退した遠藤が36歳、移籍した中山が32歳、小出と松下が30歳と30代の選手4人が昨季いっぱいでチームを離れた。今季加入の11人の中では30代の選手は堀田のみ。そして10代、高卒の選手が3人いて、そのうちの一人で5年ぶりのユースからトップ昇格となった横山は「ベガルタ仙台が大好き」とクラブ愛も強い。「昨年も一昨年から2歳くらい若返って、今年はさらにそこから1歳くらい若返って、本当に若いチームになりました」と森山監督も語った通り、より一層若いチームとなって、育成路線をさらに推し進めているのは明らかだ。

 さらには、昨季から「地域に愛されるチームを目指す」と森山監督は語っているが、武田と堀田のように仙台市出身、アカデミー出身(武田は小学生時代の一時期ジュニアに、堀田はジュニアユースとユースに在籍)の選手が加入し、地元出身選手を増やそうという意図も見える。

 また、新加入の井上は愛知県出身で名古屋U-18の出身だが、両親が仙台市出身で現在は祖母の家に滞在中であることも会見で明かした。昨季は仙台のキャンプ地宮崎県延岡市出身で、幼少期から仙台のキャンプ時にチームと交流していたDF髙田椋汰を獲得したが、仙台と何らかの縁がある選手も増えている。

 森山監督は「今年は昨年ベースができたところから上積みしていって、さらに競争が激化して、スタメンで出ることが難しいくらいの争いをしてほしい」と昨季からいる選手たちと、今季加入した選手たちで、さらに厳しい競争を促す構えだ。日々の練習から自らの武器を見せ、監督・スタッフの信頼、ひいては試合への出場機会を勝ち取るよう、森山監督は選手への要望を語っている。

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