高校サッカー ニュース
第103回全国高等学校サッカー選手権大会が開催されている。過去の大会では多くのスターが誕生し、そのままプロとして大成した選手も多い。今回は、過去の選手権で強烈なインパクトを残し、のちにサッカー日本代表でも活躍した選手をピックアップして紹介する。
MF:柴崎岳(しばさき・がく)
生年月日:1992年5月28日
出身高校:青森山田高等学校
主な在籍クラブ:鹿島アントラーズ、ヘタフェ、レガネス
柴崎岳は、青森山田高等学校で1年生から背番号10を背負った選手で、2008年度の第87回から3大会連続で全国高等学校サッカー選手権大会に出場した。
特に柴崎の活躍が光ったのは、第88回大会だろう。当時2年生だった柴崎は、先輩の椎名伸志とボランチを組み、青森山田のゲームメークを担当。自らも2得点を挙げ、チームの勝ち上がりに貢献した。決勝で山梨学院大学附属高等学校に惜しくも敗れ、優勝まであと一歩と迫ったが、柴崎は大会優秀選手にも選ばれた。
高校卒業後、鹿島アントラーズでプロになった柴崎は、圧倒的な技術と抜群の視野の広さを武器に、Jリーグでも活躍。2014年にはサッカー日本代表デビューを果たし、2017年から2023年にかけてはヘタフェなどのスペインのクラブでプレーした。
柴崎の高校時代の師である現FC町田ゼルビアの黒田剛監督は、2022年に鈴木啓太のYouTubeチャンネルに出演した際、「かつてこんな天才を見たことがない」と、柴崎と出会った衝撃を振り返り、「サッカーのスキルやセンスといったものだけで評価をしたら、いまだに彼を超える選手はいない」と絶賛した。
名門・青森山田で数え切れないほどの才能と接してきた指揮官がそう断言する柴崎は、高校時代からケタ外れの存在感を放っていた。