11位:前川黛也(ヴィッセル神戸)
【写真:Getty Images】
生年月日:1994年9月8日(30歳)
市場価値の上昇額:55万ユーロ(約8800万円/122.2%UP)
市場価値の変動:45万ユーロ(約7200万円)→100万ユーロ(約1億6000万円)
2024リーグ戦成績:37試合34失点
Jリーグ“ブレイク”ランキングでトップ10目前の11位に入ったのは、2024シーズンにヴィッセル神戸の絶対的守護神としてリーグ連覇を経験した前川黛也だ。選手として円熟味を増す30代に突入した男は、栄光に彩られたシーズンを経て自身の価値をより一層高めることに成功した。
今でこそ神戸のゴールマウスを守る存在として認知されている前川だが、実は中学2年生までの主戦場はフィールドプレイヤーだった。だが、その後ゴールキーパー(GK)に転向したことで秘めた才能が開花。広島皆実高等学校、関西大学を卒業後、2017シーズンより神戸へと加入した。
当時の神戸には正GKとしてキム・スンギュが君臨していたため出場機会がなかったが、2018年11月3日に行われたJ1リーグ第31節の名古屋グランパス戦でスタメンに抜擢されJリーグデビュー。ついにプロの世界のスタートラインに立った。
その後もキム・スンギュや飯倉大樹とのレギュラー争いで揉まれた前川は、次第に神戸を最後尾から支える絶対的守護神に成長。2024シーズンはリーグ戦37試合に出場して2連覇に大きく貢献した。クリーンシート総数はリーグ3位タイの「13試合」。1年間を通して前川がいかに安定感を保っていたかが分かる数字だ。
市場価値は、約1年前から122.2%上昇。100万ユーロ(約1億6000万円)に到達し、30歳にして1億円超えを達成した。
今シーズン、神戸はリーグ3連覇に向けて突き進んでいくことになる。三度目の栄冠に輝くためには、1年間にわたって強固な守備網を築き上げる必要がある。ベテランの域に入った前川は、セービングやビルドアップ技術のさらなる向上のみならず、チームを盛り立て正しい方向へ導いていく役割も担っていくだろう。果たして、シーズンが終了した時に前川は同ランキングに再び名を連ねることができるだろうか。
【関連記事】
一気に評価アップ! Jリーグ“ブレイク”ランキング1~10位 全紹介
一気に評価アップ! Jリーグ“ブレイク”ランキング1位
一気に評価アップ! Jリーグ“ブレイク”ランキング2位