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コラム 5日前

「セリエAで最も…」若き大器、鈴木彩艶の現在地。日本代表での批判から約1年、GK大国での真の評価とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images,Norikazu SATO

今やビッグクラブが注目の的

 スイスに拠点を持つサッカーの研究機関『CIES Football Observatory』は昨年11月、欧州主要5大リーグにおける25歳以下のGKの中で、鈴木は2位にランキングしていると発表した。1位はリヨンのフランス代表GKリュカ・シュヴァリエだ。

これは、実際の失点数と、シュートがゴールになる確率の予想失点を数値化したもので、鈴木はマイナス14%の差を記録した。また、パルマの情報サイト『ParmaToday』は、ファビオ・ペッキア監督から後方からの組み立てを求められている戦術において、序盤戦から、ビルドアップやメンタル面での改善も見て取れると評価している。

 これだけ地位を向上させている鈴木が、ビッグクラブの目に留まらないはずがない。マンチェスター・シティが、5日に開催されたトリノ戦にスカウトを派遣していることが明るみに出ている。当初は、ユヴェントスのイタリア代表GKミケーレ・ディ・グレゴーリオを第一のターゲットとしていると目されていたが、鈴木への関心を高めている模様だ。

 それだけではない。シント=トロイデン在籍時にオファーを出したとされるマンチェスター・ユナイテッド、そして名手マヌエル・ノイアーを擁するバイエルン・ミュンヘンも興味を示しているという。

 しかし、パルマは、今冬のメルカートでは、鈴木を放出する意向は全くないと、移籍情報サイト『TUTTOmercatoWEB.com』が報じている。仮に鈴木をこの1月に手放したとして、誰が鈴木の後釜となろうか。鈴木ほどの人材を探し当てるのは、今のパルマが、欧州カップ戦出場権を獲得するぐらい困難なミッションと言えるだろう。

 ただ、今夏には、鈴木の移籍を巡って争奪戦が繰り広げられることは想像に難しくない。5年に及ぶ異例の長期契約に、250万ユーロ(約4億円)のボーナスを加えた750万ユーロ(約12億円)の移籍金で、パルマとの契約が締結されているが、一体どれほどの移籍金が提示されるのか、今から楽しみでしかない。

(文:佐藤徳和)

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