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コラム 4日前

「セリエAで最も…」若き大器、鈴木彩艶の現在地。日本代表での批判から約1年、GK大国での真の評価とは【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images,Norikazu SATO

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日本人GKとして初めてセリエAの舞台に臨んだ鈴木彩艶の24/25シーズン前半戦が終了した。所属するパルマはここまでリーグワースト2位の失点を喫しているが、果たして若きGKへの評価はどうなのだろうか。名手ジャンルイジ・ブッフォンを育てた名指導者の言葉などをまとめ、鈴木の現在地をお伝えする。(文:佐藤徳和)

鈴木彩艶の前半戦が終了

パルマGK鈴木彩艶

【写真:Getty Images】

 セリエA史上14人目の日本人プレーヤーとなったパルマのGK鈴木彩艶の24/25シーズン前半戦の戦いが終わった。

 これまでセリエAでは、アジア人初のプレーヤーでもあるジェノアの三浦知良を皮切りに、ペルージャでセンセーショナルな活躍を見せ、ローマでスクデットを体験した中田英寿、チェゼーナを経てインテルでプレーした長友佑都、ボローニャの冨安健洋など、あらゆるポジションの日本人が挑戦を果たしてきたが、GKとしては鈴木が初めてセリエAの舞台に立った。

 日本代表の不動の守護神として、芝居の大立者のように満を持してGK大国イタリアに挑んだ。日本代表の試合では、一方通行のような試合運びが多く、鈴木の真の実力を測るには、あまりにも見せ場が少ない感は否めないが、得点になってもおかしくないようなシュートを凄まじい集中力でことごとく防ぎ、存在感を発揮している。

 昨年1月に開催されたアジアカップでは、正GKを務めながらも、ミスも多く目立ち、メディアやサポーターからバッシングを浴びた。だが、約1年が過ぎようとしている今は、自信に満ち溢れたプレーを披露し、アジアカップの弱々しい姿を完全に払拭した。

 一方、パルマでは、前半戦を終えて、勝ち点19の暫定14位に位置するが、失点は全チームで2番目に多い「34」と、日本代表の試合とは打って変わって、鈴木は守勢の戦いを強いられている。

 それでも、GKにとって失点は回避できないものが多く、むしろよく34失点に抑え込んでいるという印象の方が強い。

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