MF:三好康児(みよし・こうじ)
【写真:Getty Images】
生年月日:1997年3月26日
所属クラブ:ボーフム(ドイツ)
今季リーグ成績:11試合1得点0アシスト
昨夏にボーフムが唯一、移籍金を支払って獲得した選手が三好康児だった。しかし、前半戦終了時点では先発の機会は5度しかなく、そのうち2回が前半のみでの交代と定位置を掴むに至っていない。
前提として、三好個人のパフォーマンスに言及する前にボーフムの状況について整理したい。同クラブは昨夏に三好にしか移籍金を使わなかったことからもわかるように、選手獲得に予算を使う余裕がないほど財政難に陥っている。
その中で契約満了に伴い、昨季のチーム得点王&アシスト王だったケヴィン・シュテーガーがボルシア・メンヒェングラートバッハに、チーム内得点ランキングで2位だった浅野拓磨がマジョルカにフリーで移籍。守備の要だったケビン・シュロッターベックも期限付き移籍での加入だったため、所属元へと復帰した。
各ポジションの主軸が抜けた中で昨夏に行われた補強はフリーと期限付き移籍での獲得が大半だった。結果として戦力的には大幅なマイナスとなり、15試合を消化した前半戦終了時点での勝ち点は「6」に留まっている。監督も暫定を含めると、前半戦だけで4人もチームの指揮を執った。
このようなチーム状況で結果を残すのは、三好に限らず誰であっても難しいだろう。昨季のドイツ王者であるレバークーゼン戦で試合終了間際に値千金の同点ゴールを叩き込んだが、それ以外の試合では自らの価値を示すことに苦戦をしている。
10月末に発足したディーター・ヘッキング新体制では、残留を目指す上で守備を最重視しており、前線の人数を削って守備的な5バックで戦っている。それでも年末にかけてプレータイムを伸ばしていたが、先発出場していた第14節ウニオン・ベルリン戦で、前から積極的にボールを奪いに行った中で相手選手に危険なタックルを見舞って一発退場。2試合の出場停止処分が確定した。
幸いにも今季のブンデスリーガはボーフム以外にも不調のクラブが多く、まだ残留の可能性も十分にある。退場処分となってしまったが、三好は新指揮官の下で序列を上げており、2シーズン前の浅野に続いて日本人選手がボーフムの残留の立役者となれるだろうか。
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