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Jリーグ 1週間前

武藤嘉紀はなぜオールラウンドな活躍ができるのか? 加速と減速を自在に操る上半身の使い方の秘訣【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

「膝を抜く」ことによってブレーキをかける? クロスを上げるために必要な動作とは

 スピードに乗った状態から身体を捻ってクロスを上げるためには、ボールインパクト後に蹴り足(右)側の骨盤が前に出ていく形で、「骨盤の回旋と連動して蹴り足を内側に振り抜く」ことが必要になります。

 この動きを引き出すためには、スピードに乗った身体にブレーキをかけることが重要ですが、軸足を踏み込んだ後にすねが前に倒れる形で「膝を抜く」ことによって、助走の勢いを緩衝しながらも、軸足の股関節がスムーズに内旋していく動きが出現し、蹴り足の股関節の内転と連動した骨盤の捻りが生みだされます。

 このとき、上半身は骨盤の動きと反対方向に捻る必要があります。インパクト〜フォロースルーを見ると、武藤は(軸足側の)左の肩甲骨がズルッと前に出てくる形で、背骨や肋骨を右側に捻っているのが分かると思います。

 武藤は、キックでの上半身と腕の使い方が上手く、強烈なミドルシュートや利き足と逆の左足での正確なクロスでも数多くのチャンスを生み出しています。

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