3位:中野就斗(サンフレッチェ広島)
【写真:Getty Images】
生年月日:2000年6月27日(24歳)
市場価値の上昇額:80万ユーロ(約1億2800万円/400%UP)
市場価値の変動:20万ユーロ(約3200万円)→100万ユーロ(約1億6000万円)
2024リーグ戦成績:38試合5得点5アシスト
Jリーグ“ブレイク”ランキングの3位に輝いたのは、サンフレッチェ広島が誇る“守備のユーティリティプレイヤー”中野就斗だ。2024シーズンの広島はJ1リーグの最終盤まで優勝争いを演じたが、その中で中野の奮闘は一際光っていた。
桐蔭横浜大学在学中の2022年に広島加入が内定した中野は、特別指定選手として同シーズンをプレー。対人能力に秀でているだけでなく、センターバック(CB)やウィングバック(WB)など守備的なポジションであればどこでも対応可能なユーティリティ性が重宝され、正式加入初年度の2023シーズンにはリーグ戦30試合に出場して1得点3アシストをマークした。
翌2024シーズンはプレーの質がさらに向上し、CBとWBの“二刀流”でリーグ戦全38試合に出場して5得点5アシストを記録。絶対的な主力の地位を確立した。
その活躍に伴い、中野の市場価値はうなぎ上りに。現在は、約1年前の20万ユーロ(約3200万円)から400%アップの100万ユーロ(約1億6000万円)の値をつけている。市場価値急上昇の根拠は、2024シーズンに残したスタッツからも見て取れる。
ドリブルで抜いた回数+タックル数をカウントしたデュエル勝利総数(空中戦を除く1対1での勝利総数)は、リーグ5位タイの「97回」。中野が攻守両面の局地戦でいかに強さを発揮してきたかが分かる。総走行距離ではチーム3位の「371.9」を記録。豊富な運動量で広島のポゼッションスタイルを下支えした。
WBを置く広島の3バックシステムは、もはや中野の存在なしでは存続が難しいのではないかとすら思える。適宜必要なポジションを埋め、期待以上のパフォーマンスを披露する24歳は、市場における存在感も今後一段と増していくことになるだろう。