6位:濃野公人(鹿島アントラーズ)
【写真:Getty Images】
生年月日:2002年3月26日(22歳)
市場価値の上昇額:75万ユーロ(約1億2000万円)
市場価値の変動:なし→75万ユーロ(約1億2000万円)
2024リーグ戦成績:31試合9得点0アシスト
現代サッカーにおいて、サイドバック(SB)に求められる役割は多岐にわたっている。相手のサイド攻撃を封じる守備力はもちろん、攻撃参加時のオーバーラップ/インナーラップやクロスの質、フィニッシュの精度も重要な評価ポイントとなる。
2024シーズンに鹿島アントラーズへと加入した濃野公人は、加入初年度にして絶対的な主力として活躍。SBながら高い得点力を見せ、市場における存在感を急速に高めている。
J1リーグでは、鹿島の大卒新人として1993年の秋田豊、奥野僚右以来となる開幕スタメンを飾った。シーズンが進むにつれて、鹿島の右SBは完全に濃野のポジションに。大学3年生まで攻撃的なポジションでプレーしていた経験を生かした“超攻撃的右SB”として活躍を続け、31試合で9得点を叩き出した。
それに伴い、濃野は移籍市場における新星として輝きを放った。大卒ルーキーだったため約1年前はゼロベースだったが、今や市場価値は75万ユーロ(約1億2000万円)に。やはり、デビューシーズンにSBらしからぬ決定力で9得点をマークしたインパクトの大きさは、自身の評価額の上昇と密接に関係しているものと思われる。
シーズン終盤、濃野は右ひざ外側半月板損傷の影響で戦列を離れた。この離脱期間がなければ、個人成績はさらに高い数値を記録していた可能性が高い。一方、華々しいデビューを飾ったことで、今後は今まで以上の重圧がのしかかってくるかもしれない。
鹿島は2024シーズンのリーグ戦を5位でフィニッシュ。2018シーズンのAFCチャンピオンズリーグ制覇以来、タイトルから遠ざかっている。新シーズンの濃野は「チームを勝たせる」選手になることを強く求められるはずだ。