「この気持ちに嘘は…」
「僕は長崎をJ1へ昇格させることが自分の使命だと常に言い聞かせて全力で闘ってきました。プレーオフの仙台戦、終了直後。来シーズンも僕は長崎で戦う、このクラブを絶対に昇格させると決めていました。このクラブが僕自身にとって大切な存在だからです。
しかし、このような決断に至りました。本当に悩みに悩んで悩み抜きました。長崎へのこの気持ちに嘘はありません。自分勝手な行動をとってしまうこと、昇格を成し遂げる前にクラブを離れる事をどうかお許しください」
長谷部茂利前監督(現・川崎フロンターレ監督)のもと、不動のボランチとして君臨してきた前寛之がFC町田ゼルビアへ移籍した福岡は、精神的な支柱も担えるボランチを探していたなかで秋野に白羽の矢を立てた。
もっとも、ここで素朴な疑問が頭をもたげてくる。福岡からオファーをもらったときに、秋野はなぜ「まさか」と感じたのか。答えは長谷部前監督の後任として就任する金明輝新監督の存在にあった。