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川崎フロンターレはどう変わるのか? 堅守を築いた長谷部茂利新監督の言葉「少しずつ変化が生まれる」「変更も1つの選択肢」

text by 加藤健一 photo by editors

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川崎フロンターレ
【写真:編集部】

新監督の下で2025シーズンが始動

 川崎フロンターレは7日、川崎市の麻生グラウンドで2025シーズンの初練習を行った。今季から指揮を執る長谷部茂利監督は、「過去に2回や3回ではなく、たくさん優勝しているチームですから、そこ(タイトル獲得)を目指すのは当たり前」と、タイトル獲得への意欲を見せた。

 
 初練習を終え、「技術的なところは相変わらず上手なところを見ることができた」と話した新指揮官は、「少し静かだった印象ですけど、いい顔つきで笑顔もあった。(選手同士が)お互いに久しぶりで、クラブハウスの中から雰囲気が良かったんじゃないかな」と述べた。

 長谷部監督はアビスパ福岡で堅守を武器としたチームを作り上げ、J1では4シーズンで3度の上位フィニッシュ、23シーズンはクラブ初のタイトルとなるYBCルヴァンカップ制覇を成し遂げている。一方で川崎は、風間八宏元監督が攻撃的なスタイルの礎を築き、鬼木達前監督の下で数多くのタイトルを獲得した。

 監督交代によって川崎のサッカーはどう変わるのかは気になるところだ。

「クラブのフィロソフィー(哲学)を大事にしながら、それをまずは体現してプレーしていくことが大事。勝ち点を取りながらも、少し修正しなければいけないことがある。優勝できないということは、何か(問題が)あると。その辺を修正していきたいと考えている」

 具体的な問題への言及は避けつつも、長谷部監督は修正すべき点と継続すべき点を挙げた。

「得点力が高いということで、攻撃力と得点力。これは継続すべきです。失点が多い。これは修正すべき点です。修正することに意識高く取り組むことで、少しずつ変化が生まれると思います」

 福岡時代は3バックも採用していた長谷部監督は、「システム変更も1つの選択肢だと自分の中では思っています」とシステムについても言及する。ただ、「システムで勝てるとも、負けるとも思っていない」という言葉通り、あくまでシステムはサッカーを表現する手段でしかないというニュアンスが、その言葉からは感じ取れた。

 ウォーミングアップのランニングから、選手へ声をかける際の言葉遣いなど、節々に“長谷部色”が出た初日の練習が終わった。ただ、川崎のサッカーが具体的に変わっていく様子を見られるのは、少し先のことになるだろう。

(取材・文:加藤健一)

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