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サンフレッチェ広島レジーナはなぜ連覇を達成できたのか? エースの上野真実が語った「今日の結果につながった」こと【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也

「上手く表現できた」。吉田監督が評価したこの試合のポイントとは

 左サイドのスペースにMF柳瀬楓菜が侵入するとペナルティーエリア中央にパスを送る。そしてFW中嶋淑乃が相手4人に囲まれながらもボールキープ。僅かなスペースにパスを送ると、走り込んだ上野が反転し左足を振った。相手に当たりディフレクションしたボールはゴールキーパーの逆を突く形で先制のネットを揺らした。

「ボールが来た時には迷わず打とうという気持ちでした。相手に当たりましたがゴールにつながってくれたので良かったと思います」とコメント。そして「みんながつないでくれたボールだったので結果になったのは嬉しいです」と続けた。

 左右へのスライドやアプローチのタイミングを計り、I神戸の強みであるサイド攻撃を防ぐ。個の力とパワーに押されながらも1-0でハーフタイムを迎えた。

「中を閉めた状態で使わせず、相手が外でボールを動かしている中で、良いタイミングでアプローチをしようと。今までもやってきたことが上手く表現できたと思います」(吉田監督)。その中でも右サイドのDF守屋都弥の強力な突破に対し、組織で対応し隙を与えなかった。

 後半に入るとビハインドを背負うI神戸が選手を入れ替え、ロングボールとサイド攻撃を強化したことでS広島Rが自陣に押し込まれる時間が続く。50分には、ボックス内でボレーシュートを打たれるもGK木稲瑠那が右足1本で止める。

 するとS広島Rは、中盤の笠原綺乃を下げ、センターバックの中村楓を投入し[4-1-4-1]から[5-4-1]へと布陣を変更。吉田監督はシステム変更の理由をこう挙げた。

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