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Jリーグ 1か月前

横浜F・マリノスは覚悟を問われている。小池龍太が最後まで貫いた姿勢こそがアタッキングフットボールの真相だった【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤井雅彦 photo by Getty Images

「アタッキングフットボールの申し子」に何があったのか

 それだけではない。怪我人続出で苦しいチーム事情を助けるためのボランチ起用でも存在感を発揮した。本人は「いる場所、いなければならない場所を認知した中で、役割は多いようで少ない。しっかりと理解していれば迷うことはない」と涼しい表情だったが、戦術理解能力の高さと卓越したサッカーセンスがなければ見せられないパフォーマンスだ。さらにゴールまで決めてしまう活躍ぶりは『アタッキングフットボールの申し子』と呼ぶにふさわしい。

 こうしてチームを3年ぶりのリーグ制覇へ導いた。さらに自身は夏に日本代表初選出、シーズン終了後にはベストイレブンに選出された。27歳という年齢からも、これからプロサッカー選手としての最盛期を迎えていくはずだった。

 だから好事魔多しとしか言いようがない。翌年1月のプレシーズンキャンプ中に右膝を故障してしまう。

「膝の膝蓋骨が、ない場所にあった。すぐに長期離脱になってしまうのかなという感覚がありました」

 フォーメーション練習の最中だった。右サイドバックを務めていた小池龍太はチームとして掲げるハイプレスを実践するために、相手陣内でインターセプトを試みて前進。次の瞬間、ボールを受けようとした相手選手と激しく接触した。

 離脱の引き金となったワンプレーについて、のちにこう語っている。

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