35位:レノファ山口FC
【写真:Getty Images】
本拠地:維新みらいふスタジアム
収容可能人数:15,115人
平均入場者数:6,089人
2024シーズンのJリーグ観客数ランキングで35位に入ったのは、志垣良新監督の下でこれまでになかったチームスタイルを構築し、J1昇格プレーオフ(PO)圏内でのフィニッシュをファンに予感させたレノファ山口FCだ。
山口といえば、丁寧にボールを繋いで攻撃を構築していくスタイルがJリーグファンの間でもお馴染みだった。だが、志垣監督は縦に早く攻める新スタイルを持ち込み、選手たちにハードワークと規律の徹底を求めた。
シーズン開幕前には18位以下(J3降格)を予想する識者も決して少なくなかったが、蓋を開けてみれば山口は着実に勝ち点を積み重ね、中盤戦あたりまではJ1昇格PO圏内に食い込むことも珍しくなかった。
クラブの好調さが好影響をもたらしたのか、本拠地『維新みらいふスタジアム』には安定的な数のファンが訪れ続けた。8月3日に行われた第25節・大分トリニータ戦(〇 2-0)で今季初の1万人超えを記録(10,893人)。8月31日の第29節・ファジアーノ岡山戦(● 0-2)では、今季最多となる11,575人の観客を動員した。
みらスタを熱気で包んだファンに吉報を届けたかった“志垣レノファ”だったが、終盤戦になると急に失速。最多入場者数を記録した岡山戦から10月6日の第34節・モンテディオ山形戦(● 0-2)にかけて6連敗を喫すると、明治安田J2リーグを11位でフィニッシュした。
1年間を通してアグレッシブな戦い方を貫くのは並大抵のことではなかったようで、来季は悪い流れにはまりかけた時のリカバリー力が上位躍進の焦点となるだろう。中位で2024年を終えたが、山口のファンにとっては充実感をもってクラブを応援できた1年だったのではないだろうか。