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2023シーズンで現役引退した松井大輔氏が15日、ニッパツ三ツ沢球技場で行われた「松井大輔引退試合-Le dernier dribble-~STARSEEDS SPECIAL MATCH~」に参加した。1万人を超える観衆が目の当たりにしたのは、42歳までプレーした松井氏がこれまでに築き上げてきた、人と人との繋がりだった。(取材・文:加藤健一)
「関わりながら、人と人が繋がっていく」
日本代表でともにプレーした選手たちが中心に集まった「JAPAN FRIENDS」と、元チームメイトや業種、競技を問わず松井氏と親交のある人が集まった「MATSUI FRIENDS」の両チームでプレーした松井氏は、7得点を挙げる活躍を見せた。
松井大輔氏は引退試合に向けて1か月ほど前からトレーニングを重ね、直前には三浦知良(カズ)との合宿も組んで万全の準備を整えていたが、合宿前にふくらはぎを負傷してしまったという。引退試合では「自分らしいプレーはなかなかできなかったかもしれないですけど、皆さんと楽しくボールに触れることができましたし、自分の好きな選手やいろんな方々に見送られて、本当に幸せな時間を過ごさせていただきました」と感謝を述べた。
松井氏にとってこの引退試合は、出会ってきた方々への感謝を伝える場だった。
「プロになるまでもそうですけど、いろんな方々に支えていただいたっていうのはすごく大きい。カズさんと出会ったりだとか、自分の名前(大輔)は大きく人を助ける(輔)みたいな感じのことで親父がつけてくれた名前ですけど、そういういろんな人を助けながら、関わりながら、人と人が繋がっていく」
大先輩の三浦知良から、Fリーグ最年少出場記録を持つ15歳の浅野蓮まで各年代のフットボーラーが参加するだけでなく、アーティストや他競技の選手たちも松井氏のために集まった。その幅の広さは、これまで松井氏が築いてきた人々との関係の濃さを表していた。
現役選手も多く出場した試合序盤は締まった展開の中で9分、18分と「MATSUI FRIENDS」の松井氏が2点を挙げた。一方の「JAPAN FRIENDS」は松井氏もプレーした2010年の南アフリカワールドカップメンバーを彷彿とさせる構成で、大久保嘉人氏、小野伸二氏のゴールで追いついた。松井氏は前半途中に「JAPAN FRIENDS」に鞍替えすると、40分に「あの場面」が再現される。