遠藤保仁から見た“帰国組”の価値「Jリーグの枠で考えれば…」
「できればヨーロッパに行ってヨーロッパで引退できれば個人的にはいいのかもしれないけど、Jリーグの枠で考えれば、そうした選手たちが帰ってきてくれるのはありがたい。実際に去年は大迫がMVPで、彼らはその価値を示しているし、結果にもつながっているというのは、チームにとってもリーグにとっても、観客にとっても良いことだと思う」
Jリーグのレベルが向上し続ける中で、選手たちにとって日本に戻ることは必ずしもステップダウンではなくなっている。ベルギー、ポルトガル、スコットランドのようなトップリーグの後を追うリーグがより大きなクラブへのステップアップのためのショーケースとして有益である一方で、ピッチ上での質の差は着実に縮小しているのだ。
その結果、武藤や大迫、井手口のように、全盛期またはその近くにある選手が日本に戻る例が増えている。例えば、酒井高徳や山口蛍も、海外経験の後にヴィッセル神戸で二冠達成に重要な役割を果たした。また、鈴木優磨や宇佐美貴史も自らのクラブで再びスター選手としての立場を確立している。
こうした事例はケースバイケースで考慮されるべきだが、ほとんどの選手は海外で控え選手として過ごすよりも、Jリーグの優勝を目指すクラブで中心選手としてプレーすることを望むだろう。
武藤はその選択の恩恵を大いに受け、その成功は当然の報いだと言える。
(取材・文:ショーン・キャロル)
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