アンカーとしてのライスの成長
昨季何度も見た、ライスが最終ラインまで不必要に下りてボールをもつプレーはほとんどなかった印象だ。彼は1タッチ、2タッチで味方選手にボールをさばき、チームのリズムを適切にコントロールしていた。
また、アンカーに求められる配球力も十分に見せていた。データサイト『SofaScore』によると、彼はこの試合で5本中3本のロングパスを成功させている。中央にズバッと刺すようなパスは見られなかったが、以前の彼と比較すると、長いパスで一気に局面を動かそうとする意識は飛躍的に向上している。
今回のプレーを我慢強くさらにブラッシュアップしていけば、来季開幕ごろにはハイスペックなアンカーへと変貌しているはずだ。将来的なアンカー起用の可能性がぐっと高まるパフォーマンスだった。
ただ、ライスのアンカー起用がこの試合の「模範回答」だったかと言われると、そうではないように思える。