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コラム 1か月前

小川航基のヘディングは全身の重さが乗っている。専門家が解説、身体の「しなり」を利用したバネの重要性【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

高校時代から見せていた小川航基の身体能力の高さ

 遡ること約8年前、第94回全国高校サッカー選手権の準々決勝、小川を擁する桐光学園対青森山田。世代別の日本代表にも選出され超高校級と称された小川は、この年代から高度なヘディングを披露しています。

【動画 桐光学園対青森山田 小川のゴール】

参照元:YouTube

 右サイドからのクロスをファーサイドで押し込んだゴール。このようなシーンはただ当てるだけ、と表現され簡単なプレーだと思われがちですが、実際には首を固定しながら胸椎下側のカーブを反らせてしっかり「引き金をひいた」状態でインパクトしています。この動きにより、身体全体の剛性が高まることでボールの反発を大きく出来るため、スピードのないクロスボールでも角度を変えて跳ね返すことが可能になります。

 ヘディングは、ジャンプ能力と上半身の基礎体力が要求され、また、いわゆる身体・空間認知能力も必要となるため、身体にしなやかさのある育成年代の段階から洗練させていきたい技術の一つになると考えています。

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