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コラム 1か月前

小川航基のヘディングは全身の重さが乗っている。専門家が解説、身体の「しなり」を利用したバネの重要性【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

単純に「首を振る」だけではいけない理由

 10月11日に行われたW杯・アジア最終予選のサウジアラビア代表戦。途中出場した小川は、伊東の右サイドからのコーナーキックのボールを、上半身の「捻り」を上手く使ってファーサイドへ叩きつける形の強烈なヘディングシュートを決めています。

【動画 日本代表対サウジアラビア代表 小川のゴール】

参照元:YouTube

 ヘディングで上半身を捻る動きを要求される場合、単純に「首を振る」だけでは身体の重さを乗せられないため強いボールを飛ばすことが出来ず、また、目線や首が十分に固定されていないことによってインパクトもぶれやすくなるため、精度も欠いてしまいがちです。

 対して、小川は首を固定した状態で、スイングに併せて(みぞおちから上の部位にあたる)胸郭の捻り(左回旋)と横に倒す(左側屈)動きが連動することで、結果的に頭の向きを変えながらインパクトする、というフォームになります。

 小川はコア・スタビリティを効かせた状態で、背骨や肋骨をしなやかに使える動的柔軟性の高さが土台にあるため、このような局面での捻るヘディングの質も高くなります。

 もう一点、ストライカーに必要なヘディングの技術が象徴的となったシーンがあります。

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