5位:サンフレッチェ広島
本拠地:エディオンピースウイング広島
収容可能人数:2万8347人
平均入場者数:2万5609人
サンフレッチェ広島は、2024シーズンのJ1リーグで1試合平均観客数が2万5609人を記録し、前シーズンの1万6128人から大幅に増加。クラブ史上最多の観客数を更新した。
観客数が増加した最大の要因は、今シーズンから新スタジアム「エディオンピースウイング広島」へ移転したことにある。昨シーズンまで使用していた「エディオンスタジアム広島」と比べて収容可能人数は減少したが、スタジアムの設計が観客体験を大きく向上させた。
ピッチとスタンドの距離が近く、屋根付きの客席が天候の影響を受けにくい環境を提供したほか、交通アクセスの利便性も向上。収容可能人数2万8347人のスタジアムは、連日満員が続いた。
平日のナイトゲームは観客数が落ち込みがちなJリーグにおいても、サンフレッチェ広島は安定した集客を維持した。6月26日に行われた第20節のアルビレックス新潟戦では、今季最少の観客数だったが、それでも2万2774人がスタジアムに足を運んだ。
新スタジアムの熱狂ぶりを象徴する出来事もあった。8月24日、クラブは公式サイトを通じて、チケットの不正転売行為に対する注意喚起を行った。人気の高まりに伴い、いわゆる「転売ヤー」への対応が必要になるほどの盛り上がりを見せた。
広島は2024シーズンのJ1リーグを2位で終えた。惜しくも優勝には届かなかったが、ホームゲームでの獲得勝ち点は39ポイントに達し、鹿島アントラーズと並んでリーグ最多。ホーム戦績は12勝3分2敗で、12勝はJ1全クラブ中で単独トップの成績を収めており、多くのファンは満足して帰ったことだろう。
新スタジアム「エディオンピースウイング広島」の初年度は、観客動員、成績ともに成功を収めたシーズンだった。今後、この熱狂をどのように維持し、さらなる集客を目指していくのか、広島の取り組みに注目が集まる。