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Jリーグ 1か月前

「あんな感じになるとは…」サンフレッチェ広島、佐々木翔が珍しく号泣したわけ。「背負ってるものとかね…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

青山敏弘が植え付けてくれたマインドを胸に

 偉大な先輩から大きな期待を寄せられた佐々木が来季もキャプテンを続けるのか、若い選手に託すのかは分からないが、3バックの統率者としての存在価値は絶大で、それは今後も変わらないだろう。

 スキッベ監督も「佐々木、塩谷司、荒木隼人の3バックは非常にいい仕事をしてくれている」と今季前半に絶賛していた。彼らの安定感がなければ、広島が3年連続3位以内という好成績を維持することはできなかった。

 その精度や質を研ぎ澄ませ、来季はリーグ最少失点を達成すること。そうすれば、佐々木は必ず悲願の優勝に手が届くはずだ。

「アオさんも泣けば強くなると思っているわけじゃないですし、日頃からいかに強い気持ちを持ってこのチームを強くしていくかを考えるべき。アオさんは来年、選手としてはいないんですけど、彼の姿勢を僕ら全員が引き継いでいる。また歴史を作っていければいいと思います」

 佐々木は青山が植え付けてくれたマインドを胸に再起を図る構え。この日の涙をムダにしないためにも、2025年は絶対にやるしかない。

 35歳の大ベテランが来季、広島を2015年以来の王者へとけん引してくれることを強く祈りたいものである。

(取材・文:元川悦子)

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