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明治安田J1リーグの第38節、ガンバ大阪対サンフレッチェ広島が8日に行われ、ガンバが3-1で勝利した。逆転優勝の可能性も残っていた広島だが、いつものような迫力ある攻撃はガンバの堅守の前に沈黙。今季で引退する青山敏弘の有終の美を飾ることができず、キャプテンの佐々木翔は試合終了後に珍しく号泣した。(取材・文:元川悦子)
三つ巴となったJ1リーグ優勝争
ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島、FC町田ゼルビアの三つ巴で12月8日の最終節を迎えたJ1優勝争い。試合前の3チームの状況は首位・神戸が勝ち点69、2位・広島が68、3位・町田が66。前節の柏レイソル戦において劇的な形で勝ち点1を拾った神戸が一歩リードしていた。
とはいえ、広島も北海道コンサドーレ札幌に大量5得点で勝利し、勢いを取り戻した。ラストでガンバ大阪を下し、神戸が引き分け以下なら、逆転タイトルを手中にできる。今季限りで引退する青山敏弘、退団する柏好文の2人にシャーレを掲げさせるためにも、まずは敵地・パナソニックスタジアム吹田でガンバを撃破しなければならなかった。
札幌戦の後、広島は5日にAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)・東方戦を消化。そこで青山が先発し、白星を引き寄せるゴールを奪うというポジティブな要素もあった。先発した大迫敬介や中島洋太朗、ゴンサロ・パシエンシアらは連戦になるが、ここは一気に突っ走るしかない。特にキャプテン・佐々木翔は広島からやってきた大勢のサポーターのためにもいい戦いを見せたいと強く思ったはずだ。
しかしながら、ACL2出場権獲得を狙うガンバも難敵。広島はこれまで通り、ボールを保持してゴール前を攻略しようとするが、一森純、中谷進之介らを軸とした相手守備陣は鉄壁。この日は強度も組織力も光った。