決してエリートではなかった木村太哉の歩み
札幌大谷高(北海道)から甲南大(兵庫県)をへて、岡山へ加入して4シーズン目。7月には26歳になった木村は大舞台で自らがマークしたアシストを喜びながらも、こんな言葉を残した。
「目に見える結果というところで表現できたのはすごくよかったし、かといって別にそれ(アシスト)がなかったとしても、自分に求められているのは常に全力でプレーすることだと思っているので」
今シーズンのリーグ戦ではフィールドプレイヤーでただ一人、全38試合でピッチに立った。もっとも先発よりも途中出場の方が多く、プレー時間は1726分、ゴール数は「2」だった。4シーズンのトータルで、127試合に出場して6ゴールという自分を、木村は「僕自身はうまい選手でも何でもない」と位置づける。
「年代別の日本代表歴もないし、地域の選抜歴でも大学時代は関西選抜にも入れませんでした。その前の高校時代には国体のメンバーからも落ちた人生を送ってきた。それでも、僕自身はプロ選手を絶対にあきらめなかったし、こうして夢をかなえてくれた岡山には本当に感謝の思いしかありません」