RBライプツィヒ(ドイツ)
【写真:Getty Images】
監督:マルコ・ローゼ
リーグ成績:7勝3分3敗(4位)
今季の欧州サッカーの共通点としてあるのが、レッドブル系列のクラブの不調だ。
ブンデスリーガを戦うRBライプツィヒはブンデスリーガでは4位につけているが、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ではアトレティコ・マドリード、ユベントス、リバプール、セルティック、インテルに5連敗。対戦相手だけ見ると仕方ないようにもみえるが、1つも勝ち点を獲得できていないのは深刻な問題だ。
直近はブンデスリーガでも調子を落としており、11月3日に行われたドルトムント戦で今季リーグ戦初黒星を喫すると、ボルシア・メンヒェングラートバッハとの引き分けを挟み、ホッフェンハイムとヴォルフスブルクに連敗を喫した。この敗れた2試合だけで9失点を喫しており、守備の崩壊が不調に直結している。
この守備の崩壊を含め、チームの調子が下がっているのは怪我人続出の影響が大きい。特に深刻なのが最終ラインで、ビッグクラブも注目する逸材であるカステロ・ルケバとエル・シャダイル・ビチャーブの両センターバックが離脱。左ウイングバックを務めるダビド・ラウムも10月に足首を負傷してしまい、DFだけで主力の3選手がいないという緊急事態に陥っている。
代役の選手たちが穴を埋めることができていれば問題ないのだが、スピードに優れるルケバとビチャーブの両名に助けられることが多かった32歳のヴィリ・オルバンの年齢的な衰えも激しく、最終ラインの安定感は皆無。直近のホルシュタイン・キール戦は、本職が中盤のオーストリア代表MFニコラス・ザイヴァルトをCBの一角で起用しており、マルコ・ローゼ監督も負傷者の多さに頭を悩ませている。
怪我人は攻撃陣にも多く、中でもファイナルサードで創造性を発揮することができるシャビ・シモンズが10月に左足首の靭帯損傷の大怪我を負ってしまったことはかなりの痛手だ。直近はようやくオランダ代表MFがいない中でも攻撃の形を作れるようになってきたが、得点もアシストもできる10番不在の影響はかなり大きい。
年内の残りの公式戦はアストン・ヴィラ、フランクフルト、バイエルン・ミュンヘンと難敵との対戦が続く。この3試合を乗り切ることができれば、ドイツのクラブの場合は約3週間のウィンターブレイクへと突入するため、冬の移籍市場で最終ラインの補強を行い、年明けから本格的に立て直しを図りたいところだ。