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ここまでJ1リーグで2番目に少ない失点数「34」を誇るガンバ大阪において、福岡将太は自己最多の35試合に出場してきた。出番がもらえない焦り、悔しさと向き合いながら、チャンスを掴み、積み重ねた『J1リーグ100試合』を追いかける。(取材・文:高村美砂)
著者プロフィール:高村美砂
雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。
「沖縄キャンプはメンタル的にもキツかった」「なんで僕を試してくれないんだ…」
J1リーグ第37節・アルビレックス新潟戦で、福岡将太はJ1リーグ100試合出場を達成した。ガンバ大阪に加入して3シーズン目。そのうち71試合がガンバの一員として積み上げた数字だ。Jリーグ通算200試合目の出場となった第28節・アビスパ福岡戦ではセットプレーからゴールを挙げていただけに、新潟戦の前には「ゴールを狙いたい」と話していた福岡。それは実現しなかったものの、リーグ戦では14試合ぶりとなる完封勝利に貢献し、守備陣とがっつり抱き合って笑顔を見せた。
今シーズンはここまでJ1リーグ35試合出場。ガンバに加入してからの3シーズンで最も長くピッチに立ってきた福岡だが、序盤は悔しさと向き合う時間が続いた。センターバック陣に中谷進之介が加わって、開幕前から、三浦弦太と中谷のコンビが “鉄板”になったからだ。例年のように競争があるのは覚悟していたが、沖縄キャンプでも、大阪に戻ってからも、そこに割って入ることはなかなかできなかった。
「沖縄キャンプは正直、メンタル的にも結構キツかったし、どうしようかなって思いながらプレーしていた分、うまくいかないこともたくさんあった。それでも、やらなくちゃいけないって焦りと、なんで僕を試してくれないんだって悔しさと、でもチームみんなで進んでいこうとしている中で自分が雰囲気を壊しちゃいけないって思いと、全部がゴチャゴチャに入り乱れていました」
その葛藤を消化したように感じたのは、沖縄キャンプ後、2月10日のプレシーズンマッチを前にして話を聞いた時だ。「もう吹っ切れたし、整理もできた」とすっきりした表情で話していたのを覚えている。